ヨーグルト製造

少し前に甘酒メーカーを買ったのだけども、甘酒にちょっと飽きたので新しいことをしたいと思ったので、ヨーグルトを作ることにした。発酵業界の奥の深さは異常です。発酵という調理法は何より手間がかからないし、割と手間に対してリターンが大きい調理法な気がします。

ヨーグルトの作り方は基本的に以下の通り。

  • 発酵装置に1000mlの牛乳を入れる。
  • その中に種となる市販のヨーグルトを入れる。
  • 発酵装置にて約7時間、摂氏42度を維持する。

簡単だ! と思って適当にやったんだが、見事に失敗したわけだ。

安い装置なので工夫がいる

まず、ヨーグルトメーカーは「温度を維持するだけの装置」であって、基本的に安価な製品。
3千円とかそこらの装置です。

電気製品はひとまず触ってみる派なのだが、ヨーグルトメーカーのミニマリズムは予想を遥かに超越していて、秋葉原の千石でパーツ揃えて半田付けしました的なインターフェースになっており、7時間42度を維持せよ、という命令を入力するのに手間どった。

発熱源と対象物の間にある空気層を熱することで対象物を間接的に保温する機構になっており、確かに温度を維持するが、保温開始から指定した温度まで上昇するまでに予想を超える時間がかかる

冷蔵庫から出してそのままヨーグルトメーカーに流して保温開始すると、42度に達するまで何時間かかるかわからないくらいの温度上昇です

牛乳を42度程度まで熱して初速で42度出てないと、7時間の間に十分発酵せず生暖かいトロっとした牛乳が出来上がります。

調理器具の滅菌

42度という温度は、シャーレで培養するときの温度。まだ試行回数が少ないのでアレだけども、カビだらけになったとか凄惨な事例が見つかる。なので調理器具は十分滅菌しないとダメっぽい。

ちなみに、同じ器具で納豆を作ると二度とヨーグルトが作れなくなるらしい。納豆菌怖いな。

ヨーグルトメーカー自体がチープなので煮沸消毒は非対応。熱湯にくぐらせてその後触らない程度で滅菌できる様子。

メカニズム

ヨーグルト製造のメカニズムはこちら。私、高校のとき物理だけでなく化学もやってたんですが、なんか楽しいですね。化学式。高校の有機化学じゃない感じのがあって意味わかんないんですが。酸性になる仕組みと、pHによってたんぱく質が変性することは思い出しました。

ヨーグルトの製造プロセスにおいては、pHが6.5程度から4程度に変化する際に腐敗菌と乳酸菌が共に増えやすい条件を経る。牛乳の成分が分解する際の中間生成物である酢酸と乳酸が増えることでpHが酸性に傾きpHが4.6に達したところで牛乳のタンパク質成分であるカゼインが凝固し、これがヨーグルトが固まった、という状態を指す様子。

どれだけpH6.5から4.6まで落ちる速度を早めるかが腐敗菌の増殖を抑える鍵であって、フレッシュなヨーグルトを作るポイントとなりそうだ。

改良した手順

改良した手順は以下の通り。

  • ヨーグルトを42度まで加熱する。パックのまま電子レンジにいれても爆発しない。が、怖いので湯煎。
  • 沸騰した水に発酵容器とヨーグルトを入れて混ぜるスプーンをくぐらせる。
  • 発酵装置に1000mlの牛乳を入れる。
  • その中に種となる市販のヨーグルトを入れる。
  • スプーンで混ぜる。触ったりしない。
  • 発酵装置にて約7時間、摂氏42度を維持する。

まぁ、温度計無いと42度とかわからないけど、お風呂の温度くらいだと思えば。。比熱考えると後工程で一気に冷めるので、若干熱めが良いのかも。

ちなみに牛乳と種にするヨーグルトの選別は奥が深いので別エントリで。
スーパーで売ってる普通の成分無調整牛乳とブルガリアヨーグルトでオーソドックスなヨーグルトができます。

高級な機材だと

ちなみに、ヨーグルティアという発酵業界の銘機はヒーターの温度設定範囲が広く、初速から設定温度まで持ち上げる時間が短いらしい。さすが銘機。保温機のくせに1万オーバーですがね。ヨーグルティアはヨーグルトメーカーではなく「発酵食品メーカー」であると、発酵業界の人たちは言います。怖い世の中です。

ヨーグルティアを使って5時間でヨーグルトを製造する事例があります。ヨーグルティアは乳酸と酢酸の増加に適した温度を維持する能力が高いんだな。攪拌なしで容器内部の温度を維持する仕組みでもあるんだろうか。

年上でした。ブルガリアヨーグルトよりも先にヨーグルトメーカーがあったそうです。

  • ●日本で初めてヨーグルトメーカーを作ったタニカ電器
  • ●タニカ電器は1971年よりヨーグルトメーカーを製造販売しています
  • ●明治乳業がブルガリアヨーグルトを発売したのは1973年ですので、その2年前に既に製造販売をしていたことになります
  • ●以来40年近くヨーグルトメーカーを作り続けています

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今回使ったのはこちら…
麹メーカーが出す渾身の作品、と思いきや、どっかのOEMでした。
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設定温度のレンジが狭く、特に上が低くて甘酒の最適温度まで出ません。
ヨーグルトメーカーとしては必要十分です。

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