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母集団の推測と仮説検定

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母集団の推定

背後に正規分布に従う母集団があるとして、そこからあるデータ\(x\)が観測されたとする。
観測されたデータ\(x\)から、母集団を推測しようとする試みについてまとめてみる。

仮説検定

標本が平均\(\mu\)、標準偏差\(\sigma\)の正規分布に従うとき、
標本から観測されたデータ\(x\)が母集団(母数=N)の95%予言的中区間の範囲外であるならば、
母数=Nであるという仮説を棄却する。

このとき、以下の2つの考え方があるが、

1) 観測されたデータxが、仮定した母集団の95%予言的中区間の外である
2) 仮定した母集団が誤っている

1)の肯定的言及は言うことができず、2)の消極的言及のみ言うことができる。
今は母集団を推測しようとしているのだから、2)をもって母集団を予測していく。

コインの裏表から考える仮説検定

今、コインをN回投げたとする。
表が出る回数の平均は\(\mu=\frac{N}{2}\)、標準偏差は\(\sigma=\frac{\sqrt{N}}{2}\)である。
N=16と仮定すると\(\mu=\frac{16}{2}=8\)、\(\sigma=\frac{\sqrt{16}}{2}=2\)である。
95%予言的中区間の不等式を変形していく。
\begin{eqnarray}
-1.96 \leq \frac{x-\mu}{\sigma} \leq 1.96 \\
-1.96 \leq \frac{x-8}{2} \leq 1.96 \\
4.08 \leq x \leq 11.92
\end{eqnarray}

もし仮定したN=16の半分である8回表が出た場合、上記の不等式は満たされる。
従って、N=16であるという仮説は棄却できない。
またN=16としたとき、表が2回した出なかったのであれば、上記の不等式は満たされない。
従って、N=16であるという仮説は棄却できる。

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