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ベイズの定理と解法例

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ベイズの定理の例

以前、確率の乗法定理と共にベイズの定理の導出をおこなった。


ちょっと慣れておきたいので、ベイズの定理を持ち出して問題を解いてみる。

18歳未満の子供が病気Dに罹患する確率は10%であるとする。
病気Dの検査法において、病気Dに罹患している子供が正しく陽性と判定される確率は96%、
誤って陰性と判定される確率は4%である。
逆に、病気Dに罹患していない子供が正しく陰性と判定される確率は98%、
誤って陽性と判定される確率は2%である。
ある子供が病気Dの検査を受けたときの結果が「陽性」であったとき、
実際に病気Dに罹患している確率を求めよ。

計算不可能な条件付き確率を、計算可能な条件付き確率を使って式変形するのがベイズの定理。
病気Dに罹患しているという事象を\(D_1\)、罹患していないという事象を\(D_2\)とおく。
また、検査で陽性であるという事象を\(A\)とおく。

提示されている(既にわかっている)陽性、偽陽性、陰性、偽陰性の条件は、
\(P(A|D_1)=0.96\)、\(P(\bar{A}|D_1)=0.04\)、\(P(\bar{A}|D_2)=0.98\)、\(P(A|D_2)=0.02\)
また、病気Dに罹患する確率は\(P(D_1)=0.1\)。

検査を受けたとき陽性であるとは、事象\(D_1\)が起こった後事象Aが起こった、ということ。
その確率を条件付き確率を使って\(P(D_1|A)\)と書く。

ベイズの定理

ここでベイスの定理。

\(H_1,H_2,⋯,H_n\)という原因の結果\(A\)が得られた、という条件。
普通は原因\(H\)が発生した上で結果\(A\)が得られる確率\(P(A|H)\)を直接計算することができるが、
結果が得られた上で原因が得られる確率\(P(H|A)\)は直接計算できない。

直接計算できる\(P(A|H)\)を直接計算できない\(P(H|A)\)に変換するのがベイズの定理。
\begin{eqnarray}
P(H_i|A) = \frac{P(H_i)⋅P(A|H_i)}{\sum P(H_j)⋅P(A|H_j)}
\end{eqnarray}

なお、確率の乗法定理は以下の通りである。
\begin{eqnarray}
P(A\cap B) = P(B)\cdot P(A|B)
\end{eqnarray}
今回、罹患していて陽性と判定される確率は、\( P(D_1)P(A|D_1) \)、
罹患していないで陽性と判定される確率は、\(P(D_2)P(A|D_2)\)。

ベイズの定理において、分母は、結果\(A\)が起こる全ての確率の和。
つまり、今回の例では検査で陽性となる全ての確率\( P(D_1)P(A|D_1)+P(D_2)P(A|D_2)\)。
分子は、病気\(D\)に罹患している場合に陽性となる確率\(P(D_1)P(A|D_1)\)。

\begin{eqnarray}
P(D_1|A) &=& \frac{P(D_1)P(A|D_1)}{ P(D_1)P(A|D_1)+P(D_2)P(A|D_2)} \\
&=& \frac{0.1 \cdot 0.96}{0.1 \cdot 0.96 + 0.9 \cdot 0.02 } \\
&=& 0.842
\end{eqnarray}

こつ

まぁ、与えられた問題文を良く読んで、求めたい条件付き確率、与えられている条件付き確率を抜き出す
ところがポイントだろうか。ベイズの定理自体は、分母の意味と分子の意味を理解していれば、
導出できるはず。その際、確率の乗法定理を知らないと導出できない。

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